rainfiction

アマチュア映画監督 雨傘裕介の世に出ない日々です。

馬鹿げたワード

散財。
うしおととら」全19巻(文庫版)をコツコツ買いもとめて、ようやく全巻を買い切ることができた。本当に素晴らしいマンガだ。散財ではないと思うが、実家に全33巻(コミックス版)がある。本当に素晴らしいマンガなので妥当だ。

無為。
思い立って「12人の怒れる男たち」を観る。名作なのに初見。キャラクターの書き分けの基本中の基本というべきか。しかしながら、いやにあっさりしてるなあ、という印象。実際の裁判員制度はこうはいかないだろうし、もっと深いだろうし、もっと偏見に左右されるだろうし、キャラクター以上のキャラクターを背負った人々が列席するのだろう。その事態に対して自分は無為である。あがくことしか思いつけない。ただの無為なる妄想。

戦慄。
岩明均ヒストリエ」1〜4巻を読む。
マジで面白い。物語世界へ足を踏み入れる読者としては、本当に巧い道筋を歩ませてくれるマンガである。世界への同化あるいは異化の作用が生じる瞬間を、読んでいて感じることができる。こんなマンガはなかなかない。一般化できないけれど。とにかく、エウメネスの叫びのシーンとか、戦慄を覚えた。ちゃんと完結してほしいマンガの一つ。これからの展開に対して戦慄。5巻はよ読まな。「ヴィンランド・サガ」にしても「ヒストリエ」にしても、紀元前のネタは残虐描写がえらく自然かつエグい。岩明作品は当然といえば当然だが。

放浪。
なかなか企画が形にならない。じっと留まってはいるのだけど。乾いた描写を一生懸命模索したいのだが、どうも話が転がらない。もっとわざとらしく、もっとマンガっぽくしていけば納得できるのかもしれないけれど。どうもそうしたくないみたいだ。かといって、自主映画っぽくしたくない。とにかく書け。そんな言葉が夕方の光に混じって響く。放浪の手段は僕の中にある。

散財しつつ無為に過ごして他人のスキルに戦慄する放浪の日々。

近況:
なし。歯医者がわりと苦手なことに気付いた。歯石は諸悪の根源だ。

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