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rainfiction

アマチュア映画監督 雨傘裕介の世に出ない日々です。

午後、夢、悪しからず

もし宝くじが当たったら。


そんな妄想をしながら日中の街を弁当を求めて歩く。
親をモンゴル旅行に連れて行こう。


財布の中には金がない。弁当の出費にも気を使う。
困りものを片付けて、あの人を食事に誘おう。


昼過ぎ風強く。胸元に春風強風が滑り込む。
オーディオを買って好きなだけCDを買ってみよう。


昨日買ったダイヤモンドメモを懐のポケットに忍ばせて歩く。
兄夫婦に立派なベビーカーをプレゼントしよう。


ビルの側でがん検診。大きなビルが正午の趣。
あの人とゆっくりハワイに行こう。


僕の病気はいつか来るのかと怯えてみる。
仕事は辞めずに、しっかりと自信を持って生きよう。


弁当屋はほとんど売り切れいて、仕方なく見た目の悪いスパゲティを買う。
家を買うか引っ越すかして、二人で暮らせるようにしよう。


飲み物はがまん。
自転車を買ってもいいし、免許をとってもいい。


昼間の一瞬の夢。ビルから春風。春の霞がうすら浮かんで宙に浮く。
ちゃんと気持ちを伝えよう。


宙に浮いてる歩みの身。笑えるほどに笑えない。
心に浮かんだ誠実を大事にしよう。


もし宝くじがあたったら。
午睡のごとくに歩む身の上。


いやいや決して、あしからず。